シュガーレスキス
 嫌われてなかった。
 思い切って断りのメール入れたのに、彼は私を放置しなかった。
 それだけで、すごく嬉しかったし、目頭が熱くなる。

 一人暮らしっていうのは、病気の時にやたら心細くなる。
 動けないほどの熱を出したのは今回が初めてだったけど、やっぱり風邪で寝込んだ事は何度かあって。
 その度に一応実家に電話できるように枕元に携帯だけは必ず置くようにしていた。
今日も、聡彦が来てくれるって言ってくれなかったら、不安で携帯を握り締めて寝るところだった。

 私は安心して、その後一度ぐっすり眠った。
 次に目を開けた時は部屋が真っ暗になっていた。
 携帯で時間を確かめたら7時ってなっていて、相当寝ていたのが分かった。
 でもまだ熱は下がってなくて、起き上がろうとすると猛烈な頭痛がして駄目だった。

「あきひこおー……何時に来てくれるの?」

 昨日までどうでもいいやと思おうとしていた彼を、必死に待っている自分がちょっと可笑しいなと思っていた。
 その時、携帯にメールが入った。

 聡彦から。
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