ヤンヤンデレデレ
「うっかりしているなぁ、誉は」
「だ、だって、頭に来たから……」
「電話先の女、拉致して殺したいなら手伝うけど」
「必要ありませんよ。知らない番号から、いきなりそんな台詞あれば、その女、出かける度に後ろを気にするようになるでしょうし」
一生続く恐怖は植え付けられたと、満足げに誉はエプロンを外す。
「瑞希さんは、モテるんですね」
「迷惑な話だよ」
ルックス良し仕事出来るとなれば、皆こぞって彼を狙うことであろう。
不安にはならない、しかし苛つくのは変わらない。
「誉に番号渡すような奴いたら、俺も同じことしようかな」
寝る準備は出来たと、シャツのボタンを外した彼が瑞希の首筋に鼻を置く。
「ああ、やっぱり駄目だ。拉致してリンチしたくなる」