ヤンヤンデレデレ
「誉……?」
何を、と聞く前に誉は自分の携帯電話を取り出した。
紙を見ながらボタンを押し。
コール音が三回ほど鳴った後で、ぷちっと。
「拉致して殺すから」
“用件”だけを述べ、通話終了。
通話を終えるにはボタン一つでいいのだが、誉は携帯電話を床に叩きつけ――は持って、叩きつけを繰り返した。
ディスプレイに蜘蛛の巣がはり、ひしゃげた携帯電話はもう使えない。
「壊すことなかったのに」
「瑞希さんに色目使う女に、私の携帯番号教えちゃいましたから」
「履歴残したくないなら、非通知でかければいいよ」
「…………、あっ!」
しまった!な誉だった。