ヤンヤンデレデレ
聞きなれた着信音にしても、やはりいきなりは“クる”。
ドキドキしつつディスプレイを見て、出ようか出まいか迷うが。
「瑞希さんが、美奈ちゃんと話したいだって」
「さいですか……」
しょうがないと通話ボタンを押す。
「もしもし」
『久しぶりだね、美奈ちゃん』
鼓膜孕ませそうないい声してんなぁと思うも、何を言う気だと落ち着かない。
『今、君一人?』
「は?ほまっちゃんとお茶してますけど」
さっき話していただろ、とハテナを浮かべるが。
『ああ、ごめん。美奈ちゃんっていう、俺と誉の知り合いに扮して、誉に近づく害悪じゃないかなぁと不安になったんだ』
そんな心配行き過ぎた異常思考でさえも、慣れてしまった。