ヤンヤンデレデレ


【優しくしたいのに、やり方が分からない】



今となっては『児童養護施設』が一般的であり、『孤児院』という名称は使われないが、A町にある『あすなろ院』は児童福祉法施行前からある、“子供たちの家”であった。


無論、子供のみでは生活出来ず、必ず保護者代わりたる人物はいるが――瑞希は、自身の保護者はとんでもない人だと思っていた。


年月と共に変わっていくのだろうが、物心ついた時からこの“大口開けてよく笑う先生”がいた。


頼りたくなどない、保護者代わりでも何ら感情など湧かないのに。


< 44 / 307 >

この作品をシェア

pagetop