ヤンヤンデレデレ
「あら、瑞希ちゃん。オネショでもしたのぅ?」
夜の12時。子供たちは寝て、他の保護者も帰った時間。“先生”は、自室で書き物をしていた。
瑞希が入ってくると知るなり、書類を束ね、ペンを置き、椅子を回転させてこちらを見る。
「『ちゃん』は、やめてください」
ただでさえ女みたいな名前で、肝心の顔も中性的で間違えられるというのに。
小学五年になった最近は体のつくりも男として出来ているが、それでも女としてからかう奴はいるのでうんざりはしていた。――そんなに、早死にしたいのかと。
「あと、オネショなんかしたことありません」
「ま、なら夢せ――」
「誉のことです」
ふざけている場合ではないんだと、瑞希は睨むように先生を見た。