ヤンヤンデレデレ
【噛みたくなるほど思うこと】
「立松ー、ちょいこれに、『ワン』と言ってみな」
「なんで命令口調なんだよっ」
バックヤードにて、立松近藤コンビの言い争いはもはや日課でもあった。
帰宅準備に取り掛かる樽川は、そんな二人に見向きもしなかったが。
「樽川さーん、みてみて」
などと止められてしまったので、帰るに帰れなくなった。
強引に歩いても良かったが、近藤の腕が通せんぼ姿勢。無理して通れば触ってしまうと、逆手を取られた気になる。
「なんですか」
「バーウーリーンーガルー」
「青い便利屋声でなんだよ」
「二代目の方を意識してます」
「一代目でも似てねーから」
「まあ、ともかく。樽川さんもこれに、『ワン』って言ってみてよ」