【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
「澪の高校で文化祭があるって聞いてね
。今日は休講だから来ちゃった」
「燐ちゃんいらっしゃい!」
そう言って駆け寄ろうとしたら、前にす
すめなくて。
あ、向坂くんと手ぇ繋いでるんだった。
……しかも、さっきよりも向坂くんに掴
まれる力が強まってる気がする。
それに……。
なんで、向坂くんは燐ちゃんを睨んでる
んだろう───……。
向坂くんは、まるで敵でもいるかのよう
な鋭い視線を、燐ちゃんに投げ掛ける。
燐ちゃんはそれにすら、ふんわりと微笑
むのだけど。
「澪、その男の子と……どういう関係な
のかな?」
ちら、と繋がれていた私たちの手を見な
がらそう尋ねてくる燐ちゃん。
「あ、えっと……その…」
いってるうちに、どんどん顔が熱くなっ
ていくのがわかる。