【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
文化祭も終わり、残るは後夜祭のキャン
プファイアのみになって。
教室に入ってきたかなえちゃんがそう言
って私を抱き締めた。
「やっぱり澪の匂いが一番落ち着くー」
「ええぇ……?」
私の匂いって、なに?それにそれは、芝
崎くんがちょっと可哀想だ。
「もー、疲れた!だって豊、どこでもイ
チャイチャしてくるんだもん!」
「ラブラブだねぇ」
「あんなのただのセクハラよ!」
訴えてやる!と忌々しげに言ってるかな
えちゃんだけど、その表情はどこか楽し
そうだ。
「あ、そうだ。後夜祭、豊と出るから、
澪は向坂くんとラブラブしてなね!」
じゃ!と言って嵐のように去っていった
かなえちゃん。
ラブラブ、って……。
そんなの無理だよ、なんて思っていたら
、向坂くんが教室に入ってきた。