【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
でも、めんどくさいって言ったのは、そ
っちなのに。
不機嫌そうに嫌々やられても、私が気ま
ずいだけ。それだったら一人で黙々と階
段往復してたほうがマシだもん。
───そう思って言ったのに。
うつ向いた私をちょっと見下ろしてから
、向坂くんは、はあ、と息をつき。
「───さっさと終わらせんぞ」
不意にそんな声が降ってきたので上を見
上げれば、向坂くんが肩に紙束を全部の
っけて担いでいた。
えっ!?わ、私の分は……??
「準備室いったらそのまま帰るんだろう
し、バッグも持ってけよ」
「は、はい……って!さ、向坂くん!」
私がそう呼び止めると、ダルそうにこち
らを向いた。
「んだよ?」
「私も持ちます……っ」
「別にこれくらい、平気」
「だって一人でこんな量、無理だって…
…」