【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~




でも、めんどくさいって言ったのは、そ
っちなのに。



不機嫌そうに嫌々やられても、私が気ま
ずいだけ。それだったら一人で黙々と階
段往復してたほうがマシだもん。



───そう思って言ったのに。



うつ向いた私をちょっと見下ろしてから
、向坂くんは、はあ、と息をつき。



「───さっさと終わらせんぞ」



不意にそんな声が降ってきたので上を見
上げれば、向坂くんが肩に紙束を全部の
っけて担いでいた。



えっ!?わ、私の分は……??



「準備室いったらそのまま帰るんだろう
し、バッグも持ってけよ」


「は、はい……って!さ、向坂くん!」



私がそう呼び止めると、ダルそうにこち
らを向いた。



「んだよ?」


「私も持ちます……っ」


「別にこれくらい、平気」


「だって一人でこんな量、無理だって…
…」





< 86 / 314 >

この作品をシェア

pagetop