いちご大福











コンコンッ――――――



実は今年から保健室の先生が変わって初めて会うんだ



今までは優しくて可愛いお姉さんみたいな先生だったんだけど…



どんな先生になったんだろう



「どうぞ。入って」


男の人の声…?!!


新しい先生男だったんだぁ



「こんにちわー?」



おそるおそる覗いてみると



そこには若い男の人の後ろ姿が目に入った



「ご用件は?」



気だるそうな口調でしゃべるその先生は




とても綺麗な顔をしていた



長めでカールがかった髪の毛



大きくて切れ長の目



なんだか、すごくカッコいい



「ぁ、えっと。私体育のあいだいつも保健室で休んで…」



「ああ!!聞いてるよ。ネオンちゃんだね」



先生は大きい目をさらに大きくして私の手を握った



蓮お兄ちゃん言っといてくれたんだ



「別にどっちのベット使ってもいいよ」



先生はまたパソコンに向いた




お言葉に甘えて、運動場に面したベットに靴を脱いで登った





ヤバい…こんなかっこいい人と同じ部屋にいるなんて思うと心臓が持たなさそう




運動場ではクラスのみんながサッカーをしていた




祐也はというとボールを独占中




祐也は運動神経ホントいいよね



なんでもできて



ほんと私の彼氏でいいのかなって感じ




ぼーっと祐也を目で追っていると、祐也も私に気がついた



"シュート決めるから、見てて"



祐也は口パクで言った



その瞬間華麗にボールが舞ってゴールネットを揺らした



みんなびっくりしてる



私もびっくりなんだけど



「へぇー、あれが彼氏か。」



――――――――?!!!!!!



突然耳元で声が聞こえた



びっくりして横を向くと先生が座っていた




「蓮が言ってたとおり優等生な感じだな。」




先生は柔らかそうな髪の毛をかきあげた



「蓮お兄ちゃんのこと知ってるんですか?」




「え?本当に蓮お兄ちゃんって呼んでんの?」



先生は大きな声で笑い出した



何がそんなに面白いのかな…



「萌えキャラの妹みたいなやつだな、あーおもろ。」




「おもろって…じゃあやめますよ、この呼び方」



思い返すと恥ずかしくなって顔が熱くなってきた




「別にそうは言ってないけど。蓮は気に入ってるみたいだし、君のこと」




そう言うと、先生はタバコを白衣から出して火をつけた



「先生?!!」



「ん?ああ、たばこ?大丈夫、バレたことないから」



止めるまもなく吸い始めてしまった




よく、先生に採用されたなぁ…




でも、横顔もすっごくかっこいい




「俺のことさ、顔だけで判断する奴いっぱいいるんだ」



心読まれたっ?!




「ごめんなさ…」



「別におこってないよ笑



惚れちゃった?



俺もネオンちゃんのこと好きになっちゃおうかな。」



――――――?!!!!



「なっ・・・?!」




「祐也とやらにも、蓮にもまけたりしねぇから。俺」





先生はタバコを灰皿にこすりつけ、私のあごに手を添えた




「まぁ、犯してみたいだけだったりするんだけど」




chu.....




触れるだけのフレンチキス



少し苦いタバコの香りが



頭をぼやつかせて




頭の中の情報がめちゃくちゃになった



「失礼しました…」




先生の手を払い除けて保健室から飛び出した






























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