君と過ごした、アオイハル。
プロローグ

一生を誓ったー・・・

      君と、一生を誓った
一生君の近くにいて、君と笑って、ずっと過ごすってー・・・。




君との一生を誓ったのは、まだ幼い5歳の頃だったー



キラキラ光り、輝くジュエリー店の指輪の前であたしは言ったんだ。
「キラキラの指輪を持って、王子様が迎えに来てくれないかなー。」


次の日の朝、いつものように公園でハルを待っていると、
なかなか来なくて心配だった、あたしはハルを迎えに行った。
途中の空き地で、
ハルが3歳上の男子と喧嘩していて、ボロボロだった。
ハルと喧嘩していた男子は、逃げて行ったが
あたしは許せなかった。



でも、ハルはうちに微笑んでポケットから偽物の指輪を渡された。
「王子様じゃないけど、大きくなったら僕と結婚してください。」
あたしは、もちろん喜んで「はいッ!」と答えた。
ハルは、王子様じゃないって言ったけど
あたしにとっては、ハルは王子様で偽物の指輪はキラキラ光る指輪に
見えた。
ボロボロでも、あたしにとっての王子様はハルしかいなかった。ハルは、誰よりもカッコよく見えた。
あたしにとっては最高の時間だった—・・・。
そう、次の日になるまでは―――


次の日、ハルはいなくなってた。
お父さんの仕事の都合でアメリカに行ってしまった。



あたしには、ハルとの思い出と一生を誓った指輪だけが
残ったまま・・・・





ねぇ、ハルどこへあなたは行ってしまったの?

あたし、ハルの事帰ってきてくれるなら
いくらでも待つつもりだったよ——。


ハルがいなくなって、指輪しか信じられない。




でも、もう指輪すら信じられないよ。




ハル、お願い帰ってきて—…



もう、ハルとの約束守れそうにないよ。



ゴメン、ハル。
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