本物の愛をちょうだい。

居場所

今日は、バイトを始めて、初の休日。



とは言っても、何をするわけでもなくまだ夢のなか。


「…亜。…美亜!」

誰かがアタシの名前を呼んでいる。


誰かが呼んでいる?


ちょっと待て。
何でアタシの家に人がいんの。


パッと目を開ければ、


「あれ…ヒカル。」


「よお!なかなか起きねーから起こしちゃった。」


「待った。
何でアタシの家にヒカルが?」


「あー、雪夜さんに聞いた。」


「で、今何時?」


アタシの体内時計じゃ、
まだ昼だけど。



「12時くらいじゃん!?」

「だよね。
アタシの睡眠邪魔すんなっての。」


「まあいいじゃねーの。
お前、最近連絡してもシカトだし。
最近ヤってないし~会いに来た。」


会いに来た。ニコっ
じゃねーし。


昼間から、盛んな。


だいたいアタシは、起きるのは夕方って決まってんのに…


「なあ~美亜いいよな。」

「いやだ。
眠い。」


構わず寝ようとするアタシを無理矢理起こすヒカル。


「彼女となんかあったしょ?」


なんとなくそんな気がする。


「図星…。喧嘩中。
だから慰めてよ。」


「わかった。」


「さすが美亜~」


結局、ヒカルに抱かれる。


彼女と何かあるときは、
ヒカルは荒い。



分かりやすい男。




< 23 / 283 >

この作品をシェア

pagetop