あなたのキスで世界は変わる
キス12*どんな綺麗な絵の具も


ジリジリ夏の太陽が肌を焼く。

貧血気味の私には夏のこの暑さは耐えがたい。


長袖にサングラス、そして日傘。

日焼け対策は万全。


「うっはー!海だー!!」


大樹の叫ぶ声も、波の音に混ざる。

海に来た。


大樹と木村と…そして佑夜と、私。


なぜこんなことになったかと言うと。



ーーーーーー…
ーーーー…


『可奈子ちゃん!?どうしたの!?』


突然自分の部屋に帰った私を由紀子さんが追いかけて来た。


呼びかけに返事もせず、私はただ扉に背中を合わせてうずくまっていた。


< 204 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop