あなたのキスで世界は変わる
キス15*キス、キス、キス
「ちょっと、待った!」
目に入った文化祭で使う看板の作業をする男子に声をかけると、肩をビクつかせた。
放課後の教室。
文化祭まであと一週間を切った。
着々と作業を進めている最中。
「はみ出してるじゃん!」
丁寧に私が書いた下書きを無視してはみ出したペンキ。
あまりに不恰好すぎて。
…ありえない。
わざわざ下書きまでしてるのに、こんな雑にするなんて。
「なに怒ってんの?」
ひょっこり顔を出して来た佑夜が私の前に現れる。
ゆ、佑夜…
「これ、ひどくない?」
私の言葉に男子たちが気まずそうに顔をそむける。