あなたのキスで世界は変わる


少しだけこもった佑夜の低い声。

聞いてる右耳に神経がいく。



「とくに何もしてないよ」


『そっか。…うん、ちょっと声聞きたくなってさ』



恥ずかしがってるのが電話越しでもわかる。それが可笑しくてクスクス笑う。


そうなんだ。


実は私も、思ってたよ。


愛されてるって
なんだかこそばゆい。


そして無性に嬉しい。


『今ちょっと外見てみ?』


「なんで?」


『いいから。窓を開けるべし』


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