あなたのキスで世界は変わる
キス3*痛い、過去の記憶


昼休みの屋上。


運動場ではサッカーをしてはしゃぐ男子と見物人の騒がしい声がする。


昨日転校して来たばかりの東城佑夜に抱きしめられているこの状況。


…かなり、うける。



「なにそれ」


「?」


「私とあんた、昨日が初対面じゃないの?」



やっと会えたってなにさ。

あんたみたいに超絶ムカつくやつ、会ったことないんですけど?


会ったら絶対覚えてるし、あんたみたいなムカつくやつ!



「やっぱり憶えてないんだね、俺のこと」



意味わからん。



「覚えてるもなにも、あんたなんか知らない」



あんたの顔も名前も、私の記憶の中にはない。


だから…


そんな悲しそうな顔すんな。

ムカつく。



「てか、いい加減に離しなさいよ!」



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