乙女桜〜誠の武士〜


ある日私は母様に呼ばれて、
母様の部屋にやってきた。

なんだかわからないけれど、
大事な話らしい。


「母様、陽凪です。」

「………お入りなさい。」

いつになく真剣な母様に
私は少し不安を覚えた。

「………陽凪、
今日貴方を呼んだのは他でもないわ。
貴方の秘密を話そうと思ったの。」


………秘密?
私になんの秘密があるというの?

母の唐突な話に陽凪は少し顔を歪めた。

「今から話すことは全て真実よ。
………あなた、他の人より
怪我の治りが早くない?
それと、未来に起こることが
分かったりしない?」

「う、うん。」

「………貴方は軍神摩利支天の魂を
受け継いでいるの。
つまり、神様の力を受け継ぐ子。」



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