お前が私に惚れないのが不快すぎる
美女と…
4月8日私立秋草高等学校入学式当日。


入学生は緊張しながら登校し、自分の教室を見つけ出しては、その緊迫した部屋に入っていく


教室にいる者は不安を抱えながら座っている。

しかし、その中に一際目立ち、さらには不安がなく、あたかも期待しかしていないような顔を浮かべる女生徒がいた。


落ち着きのない生徒たちは自分等と明らかに違う何かを持った彼女を凝視していた。

なぜ凝視するかは説明するまでもない。
そいつがかなりの美少女だからだ。
いや、美女と言った方が的確なのかもしれない

その整った顔つき。スラッとしたスタイル。しなやかで上品な髪。おまけに大きなバストときた。


彼女の名前は美持芹香(びち せりか)。生まれてからこの完璧なる容姿に恵まれていたため男に困ったことはない。

数々の男を恋の病にさせては付き合い。させては付き合い、その繰り返しだった。
そのため、あらゆる男の性格を網羅していてどんなタイプの男でも自分に夢中にさせる自信もあった。

彼女にとって男を落とすのは最大の趣味になっていた。

その趣味をこの高校でいつも以上に大人数でできるとわかっているから、彼女に不安はなく期待しかないのだ。

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