弱小バスケ部の奇跡
結果はもちろん蒼乃の方が跳んでるけど、それよりなにより、和香のあり得ないジャンプ力に自身の目を疑いたくなった。
「こら和香ッ! 今までで1番跳べてない!」
跳んだ高さ、推定1センチ弱。
これにはあたしもびっくり仰天。
それから何回か蒼乃と練習してた和香だけど、一向に蒼乃に勝つ気配がないので、ついに美凪が動いた。
「棗ッ、カモン!」
「ぅえぇっ、あたしまで!?」
「いーから早くッ!」
今度はあたしが連行されてる。
「和香、棗に負けたら、もう、終わり」
…なにそれ。
なんかあたし、めっちゃ跳べないやつみたいな扱い。