弱小バスケ部の奇跡





「違うッ! タイミング全ッッ然合ってないッッッ!!」




未希は、和香のリバウンド指導に入ってる。


それもいいけど、自分の練習もしなよ未希。




あたしは心の中でぽつりと言うと、再び自分の練習を再開した。







───それは、突然だった。




〝バンッ〟



あまりにも大きな音に、あたしの体はびくりと震えた。



恐る恐る振り返ると、そこには転がるボールと、怖い顔をした未希と、肩を竦めて立つ和香がいた。




………え、なにこれ、どうしたの…




「…っんでわかんないんだよッッッ!?」



えっ───





慌てた美凪は、2人の間に割って入る。


「ね、未希、落ち着いて?」


「落ち着いてる暇なんかないんだよッッ」



美凪の言葉を全無視。





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