弱小バスケ部の奇跡
「卒業式まではと思ったのですが、それも難しいです。廃校後は、皆さんそれぞれ別の中学校に転校しなければなりません」
別の中学校に転校………?
え、待って、それって……………
「…つまり、今のこの仲間と過ごせるのはあと4ヶ月ということになります」
えっ───
再びざわめく、生徒36人。
目の前が真っ黒く塗りつぶされた。
「ね、ウチらどうなっちゃうの……?」
教室に戻り席に着くと、和香が深刻な顔をして言った。
「…わかんない……」
答えた蒼乃はそのまま俯いた。
「…廃校って、マジで言ってんの?」
未希の声も、いつもとは明らかに違う。
美凪は、難しい顔をして空中を見つめている。
あたしは、まだ真っ黒なままだ。