弱小バスケ部の奇跡




すると、教室に担任が入ってきた。




「…皆さん驚いたと思いますが、校長先生のお話は本当です。このクラス、3年1組の仲間と過ごせるのは、あと4ヶ月しかありません」




3年1組。


まぁ、1組しかないんだけど。




この仲間とはあと4ヶ月しか、一緒にいれないんだー…






しーんと静まる教室。


物音ひとつたてず、誰もがその表情は曇っている。





ボロい木製の教室。


薄暗い蛍光灯。


机に彫られた誰かのイニシャル。


窓から見えるラインの消えかかったグラウンド。




今までは気にも留めていなかった景色が、なんだか急に愛おしくなる。




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