僕と再婚して下さい。


……***……


──♪♪♪


どしゃ降りの雨を窓越しに眺めながら、

洋介との馴れ初めから離婚までのことを、思い返し終わったところでスマホが鳴った。


電話の相手は洋介だった。


「もしもし」

「あっ。オレだけど」

「アホ洋介でしょ?」

「何だよ。その言い方」


洋介が苦笑いしている姿が浮かんだ。


「で、用件は何?」

「この前は悪いことしたなと思って。謝りたくて」

「この前?」

「ほら。この前の日曜日のことだよ。オレが夜ご飯作っておけって頼んだのに。会社の人と夜ご飯食べに行った時のことだよ」


あぁ……。そうだった。
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