僕と再婚して下さい。
「だからオレは『もちろんです』って答えたよ」

「洋介……」

「二度目の流産した時、一人で悲しい思いさせてごめんな。気付いてやれなくてすごく悔しかったよ。どうして言ってくれなかったんだよ?」

「がっかりする顔見たくなくて。それに……。洋介が子供を産めないあたしを捨てるんじゃないかって。不安で怖くて」

「バカだな。そんなことするわけないだろ! 夫婦ってのは喜びも苦しみも分かち合うもんだろ?」

「そうだね……」


どうして、あたしは一人で背負いこんでいたんだろう?

あの日、洋介に流産したことを打ち明ければ良かった、と。

つくづく後悔した。

そうすれば、離婚することだってなかったのに。

自分の行動は間違っていたんだと思い知った。
< 372 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop