天使みたいな死神に、恋をした
アンジュラ!
声、出ない。
私のことなんか気にもとめずに楽しみながら黒いものをかっさばいているんだろうか。
助けて!
水の音が聞こえてきた。川が近い。
腕に落ちてくる黒いドロドロはそのまま、私は黒と灰色の何かの骨のような灰のようなものが敷き詰められている地に手を伸ばし、指を地に食い込ませた。思いの外冷たく柔らかかった。
地が近くに見えると、そこには大小様々な骨やその欠片が多くあった。
『そこに落ちたら私でも助けには行けませんねぇ』
的なことを死神が言ってた気がする。
川、真っ黒でどろどろしていて、不気味、原油みたいなもんに頭から落ちるのなんて、やだ!
無理!
アンジュラ!
目の前まで迫ってきている川、相変わらず私の身体はホールドされてて動けないし振りほどく術すら持ち合わせていない。
指を食い込ませているのに全然スピードは落ちない。
遠くで狂気的な悲鳴とかっさばく音が聞こえるから、きっとアンジュラは先ほど同様に自分の仕事に専念しているに決まってる。が、
川に入る直前で動きが止まった。