天使みたいな死神に、恋をした

 アンジュラ!


 気付けバカ!


 もうダメだ。黒い川の水みたいなものが舐めるように顔にかかった。
 
 氷りのように冷たくて、顔にかかた瞬間、そこが氷った。

 急いで手で払う。

 コールドスプレーをかけられたような、そんな感じ。
 
 私、終わったな。

 引きずり込まれて永遠にここから出られなくなるんだ。

 こんなことになるなら最初からさっさと帰っておけばよかった。


 これか。


 このことを言うのか。


 後悔、(絶対に)先に立たず……………………。


 そして、


 後悔、(絶対に)役に立たず……………………。

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