天使みたいな死神に、恋をした

「今しつこいって言った?」

「え、いや、そんなことは言ってないと思います。しつこいって何の話ですか? すみません」

「どこかから声がした気が下。でも、名前、私が聞いたわけじゃないからね」

「……私が勝手に言いました」

「アンジュラって意味知ってる?」

「勿論です。ですからあまり大きな声で言わないで下さいね」

 とりあえずこの名前の話はいったん納め、

 つまり、今私たちがいる場所は、死んだ者がこれから行かなければならない場所へ行くための、ひとまずの寄り合い所として儲けられている所で、言ってみれば待合室みたいなもの。
 
 でもこの場所、星の瞬く夜空に墨汁を落として、星を全て塗りつぶしたみたいに真っ暗なの。

 そして、怖い。
 
 よく聞くことだけど、死んだらキラキラしている真っ白いお空をまーっすぐ上にのぼって、気持ちの良い空間にふわりと漂っているとかって。
 
 でもね、本当のところ違うみたい。
 
 だってここ真っ暗。
 
 まさに地獄。

 私は地獄に来ちゃったのか? そんなに悪いことはした覚えがないんですけど?
 
 知らぬうちに悪さしてたの?
 
 暗闇の中にひとりぼっちだ。


                                                         
< 4 / 262 >

この作品をシェア

pagetop