気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
当の本人はうつ向いたまま顔を上げようともしないで、俺の手を強く握り締め、必死に何かを言おうとしている。
だけど、少し口を開けては閉めを繰り返し、一行に言える気配はない。
俺は日高の気持ちを考えてみた。
大好きだったお母さんがいきなりおかしくなって、目の前からいなくなる。
絶対に嫌だ。
俺なら寂しくて毎日泣く。
帰ってきた母は自分一人じゃなんにもできなくて、できないと喚き散らす。
それを見ていることしかできない。
・・・・・・・・・。
言葉には表せない複雑な気持ちになる………
哀しくて、寂しくて、苦しくて……
ぐちゃぐちゃになる。