黄昏に香る音色
どうやら、里美が迎えに来たみたいだ。

「あ、あのお…」

明日香は、バツが悪そうに、少年を見た。

少年はニコッと、微笑むと、

「友達が来たんだね…仕方がない。また明日、ここで会おう」


「でも…」

そんな約束…。

あなたが、誰かもわからないのに、

できないと、明日香は言おうとしたけど。

「明日香!いるんでしょ」

里美の声は、すぐ近くまで迫っていた。
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