黄昏に香る音色
恵子は、病院で死ぬことより、
KKで、最後まで過ごすことを望んだ。
例え、
病院にいたら、何日か命が延びたとしても。
医者いわく、
立ってるのも、奇跡だと…。
恵子は、痛みを感じなくなっていたのだ。
啓介は、恵子の気力にかけた。
彼女の夢だった…
アメリカでの成功を見せることで、命が長らぐことを。
死ぬ前に、夢を叶えてあげたかったのだ。
彼女の息子、速水啓介として。
阿部は、声を出して泣きながら、その場に崩れ落ちた。
「俺は…啓介とちがって、そばにいるべきだったんだ!それなのに、それなのに…格好つけたいばっかりに」
阿部は、床を叩いた。
「俺は、ダブルケイに入りたかった!姉さんといっしょにやりたかった。ベースを始めたのも…アメリカに留学したのも、姉さんといっしょに…やりたかっただけなんだ!」
激しく叩きつける。
「今、ここにいるのだって…最後に…姉さんに、俺がアメリカで活躍する姿を…見て貰いたかっただけなんだ!そばにいることより、てめえのことしか考えてなかった…最低野郎だ!」
誰が、阿部を責めることができようか…。
ここにいる誰もが、
そばにいなかったのだから…。
四人が泣いてる。
明日香は、啓介を抱きしめながら、
阿部を心配した。
手が真っ赤になっている。
今、明日香は泣けない。
「阿部さん!もうやめて下さい」
阿部は…明日香の声で、叩くのを止めた。
そして、
明日香の顔を見ると、
「そうか…明日香ちゃんは…知らなかったんだね」
阿部は立ち上がると、
おもむろに歩き出した。
自分の鞄をあさり、何かを取り出す。
手紙だった。
KKで、最後まで過ごすことを望んだ。
例え、
病院にいたら、何日か命が延びたとしても。
医者いわく、
立ってるのも、奇跡だと…。
恵子は、痛みを感じなくなっていたのだ。
啓介は、恵子の気力にかけた。
彼女の夢だった…
アメリカでの成功を見せることで、命が長らぐことを。
死ぬ前に、夢を叶えてあげたかったのだ。
彼女の息子、速水啓介として。
阿部は、声を出して泣きながら、その場に崩れ落ちた。
「俺は…啓介とちがって、そばにいるべきだったんだ!それなのに、それなのに…格好つけたいばっかりに」
阿部は、床を叩いた。
「俺は、ダブルケイに入りたかった!姉さんといっしょにやりたかった。ベースを始めたのも…アメリカに留学したのも、姉さんといっしょに…やりたかっただけなんだ!」
激しく叩きつける。
「今、ここにいるのだって…最後に…姉さんに、俺がアメリカで活躍する姿を…見て貰いたかっただけなんだ!そばにいることより、てめえのことしか考えてなかった…最低野郎だ!」
誰が、阿部を責めることができようか…。
ここにいる誰もが、
そばにいなかったのだから…。
四人が泣いてる。
明日香は、啓介を抱きしめながら、
阿部を心配した。
手が真っ赤になっている。
今、明日香は泣けない。
「阿部さん!もうやめて下さい」
阿部は…明日香の声で、叩くのを止めた。
そして、
明日香の顔を見ると、
「そうか…明日香ちゃんは…知らなかったんだね」
阿部は立ち上がると、
おもむろに歩き出した。
自分の鞄をあさり、何かを取り出す。
手紙だった。