ヒミツの恋【短編集】
その後は一目散に階段を駆け降りた。






下の階に辿りつき、バクバクいう心臓に手をあてて息を整えようと試みる。





まどかはぶつけた両膝を抱えて、涙目になっていた。





中々静かになってくれない心臓の音。






…覗いてたのがバレてドキドキしてるのか、それとも、初めて生で人のラブシーンを目撃した事に興奮してたのか…
それとも両方…?







『すっごい…ラブラブだったね…』






まどかかポツリという言葉に、






「うん…」






頷く私。







『…やっぱり年上の人だと、違うね…あんな…』





思い出したのか頬を赤く染めるまどか…





…正直、すごいなって思った。
あんなキス…ドラマの中だけだって思ってたから…





腰砕けになるほどのキスって…一体…どんな感じなんだろ?
< 133 / 218 >

この作品をシェア

pagetop