ヒミツの恋【短編集】
こうしてる間にも赤く染まっていくハンカチにズキズキと痛むその傷口。




『何してる?』




「ひっ…」





突然背後からかけられた声に思わず声をあげてしまった。




僅かに動く首を少しだけ捩り、声のする方を目の端に映す。





『…保健室入るのか入らねぇのかどっち?』





声の主は私の知ってる人物だった。





同じクラスの中川君。





よりによって何で…
何で中川君がこんな所にいるの!?
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