ヒミツの恋【短編集】

体育教官室

突き当たりを曲がっても中川君は走るのを止めない。




保健室前からやっと解放されて、ホッとしたのもつかの間で、今度はどこに連れてかれるのかわからなくて怖くなる。





「お、降ろして!」





上半身を中川君の肩の上で起こして、掴まれた両足をばたつかせる。





『お、おい暴れるなって!!痛てっ!

おい!いいのか?パンツ見えてるぞ!!』






「パっ…!!いやっ!!変態!!」





私は恥ずかしさのあまり中川君に暴言を吐いて、両手で顔を覆った。





『てめっ!変態だぁ?』






低い唸り声のような響きを持つ中川君の声に、しまった!と思った。






ど、ど、どうしよう!!ただでさえ恐いのに、怒らせてどうするのよ…
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