SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
* * *


「どーぞ」


このホテルじゃあ…ハイクラスのスイートルーム…



「この部屋に一人でお泊まりなんですか?」



「いけませんか?」


奥にある寝室を意識しながら…俺はテーブル席に座った。



那子さんは従業員を呼び、食事を用意させる。



ウブな令嬢に見えて、実はかなり…ヤリ手の女か?



俺は目の前に座る那子さんをけん制しながら…食事を口に運んだ。



「最上階の展望レストランのコースメニューなんですよ」


この間…蘭莉と一緒に食べたコースと同じメニューだった。



ワインは那子さんが選んだモノだけど…口当たりがまろやかで芳醇な上質の香りが料理に合っていた。



「いいワインですね…」


「ワインには詳しいんですか?」



「まぁ…友人とよくワインバーに行きます…」


「へぇ~っ」



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