SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
「いらしゃい・・・」


カウンターの中でラーメンの湯切りしていた秦多。



彼は私の顔を見た途端。


語尾を濁した…



私は秦多から顔を背けるように俯く。


でも、店内は満員御礼で、空いている席はカウンターでしかも秦多の前だけ。



「ほら、ここ座れ」



専務は私を秦多の真ん前に座らせる。



「お客さん…ご注文は?」



「俺は龍宝ラーメン味付け卵替え玉有…蘭莉お前は何にする?」


「私は龍宝ラーメンで…」



秦多の視線が少し怖かった…


でも、私に向けられた視線じゃない。

秦多は専務を嫉妬深げに見詰めていた。
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