あの加藤とあの課長
自棄になって飲んだチューハイのせいで目覚めがすごく悪かった。

カレンダーに目をやると、まだ金曜日だった。



「うぁあああ…。」



頭を抱えてベッドの上をゴロゴロと転がる。

源が来るのは土曜日の夜、仕事帰りにそのまま来るって言ってた。


土曜日である明日も出勤がある。

そして、それは恵也も一緒…。



「ということは今日と明日、まだ会わなきゃいけない…。」



気まずいというか、どうしていいか分からない…。

だって、あんなこと言われて…。
私は源だけだし…。



「はぁ…。」



仕事中は切り替えられるからなんとかなってるけど…、それ以外のときはてんで駄目。

まぁ、例の如くって感じだ。


この、私が。

自分で言うのもなんだけど、あれほど節操なくやりたい放題やってた私が。


きっと、相手が恵也だから駄目なんだ…。


(そういえば…。)

まだ恵也のことを、源に話せていない。これは絶対に良くない。


良くないけど…。



「はぁ…。」



どう言えばいいの…。

切り出し方も、言い方も、何も分からないよ…。
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