隣人らぶ。
「うーん…凛て、呼ぶから?」
「…はい。」
「俺のことは、悠麻的な?」
「…はい。」
一年前に交わした言葉。
悠麻(Yuma)と私が初めて会ったのは、今から15年前。
再会したのは、今から1年前。
桜の花がハラハラと落ちるこの季節。
親の離婚。そのため、小学校を転校。
幼なじみとの別れ。
親の再婚。
新しくできたのは、
兄妹。
それも、小さい頃、大好きだった幼なじみ。
だけど、10年ぶりに会う彼は何の魅力もなかった。
そんな、嫌なことだらけの、四月。
それまでは、母と6歳も上の奏(So)姉ちゃんと女3人暮らし。
お気楽この上なかったのに、急に2人の
男性が一緒に住むとなると不便しかなかった。
さらに最悪なことに、悠麻は当たり前ながら私と同い年、19歳。
通っている大学の偏差値は雲泥の差。
もちろん、わたしが下ですとも。
幼稚園は同じなのにね。なんて差でしょう。
とにかく、嫌で嫌で嫌で仕方ない日常です。