君を助ける十の言葉
14歳の夏。

蝉の声が外に響いている日。

君と出会った。


ミーンミーンミーーーーン

「・・・暑ッ!!」

今日はすごく暑い日なようだ。

冷蔵庫からアイスを取り出しながら、

咄嗟にテレビを付け気温を確かめる。

『えー、ただいまの東京都周辺の気温は32度という今年の気温では最高日という記録です。熱中症には水分補給をしっかりするなど十分な対策を取るよ_ピッ』

「32度か・・・・どうりですごく暑いんだな。」

アイスを舐めながら言う。

「こーら、今日は検査の日なんだから冷たいものは駄目だよ!」

そう言ってきたのは近所で幼馴染のひより。

「だって暑いじゃん・・・」

「ダメだって!もー」

そう、今日は検査の日で本当は冷たいものは食べちゃ駄目なんだよね(笑)

「早く支度して!検査にいくよ!!」

「はーい」

もうそんな時間か・・・

ちなみにひよりと行くのは親が共働きなため。

私の検査代は高いらしい。

一回で5万する。

それを1ヶ月ごとに最低でも5回しなきゃいけないという大病なのだ。

とても父だけで働けるわけが無い。

「じゃ、行こっか!!」

ひよりが笑顔でそう言ってきた。

「分かった、行こっ」

病院までは100Mぐらいしかないからすぐ着いた。
< 2 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop