守ってくれますか?

「とりあえず、シュウ様ぶん殴りに言ってくるね!」

「・・・・へ?」


ヒヨちゃんは意味が摑めなかったらしく、私を見つめている。


「行って来ます!!!」

私はそんなヒヨちゃんにはお構いなしに、明るくそう言うと、シュウ様の所に足を向けた。



さあ、思う存分ぶん殴るぞ!



「シュウ様!!」


「・・・・ん?・・・ヒカリ?」


シュウ様と女の人の唇が離れた。

「どうした・・・・・」


バキッ!!!!


その場に、不快な音が響く。


・・・・私が、8割の力でシュウ様の頬をぶん殴った音だ。


・・・本当は、全部の力でぶん殴りたかったけど、我慢した。


シュウ様が、衝撃で倒れた。


「キャーーーーーーー!!!!!」

女の人の悲鳴が響く。


シュウ様はキョトンとしている。

何が起こったか理解できないようだ。


私は、じっと、倒れたシュウ様を見下ろしていた。


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