守ってくれますか?
ヒヨちゃんはすぐに口を閉じ、ずんずん歩いてきた。

門を開ける。



「ヒカリちゃんっ!どういうことっ!?」

ヒヨちゃんが怒鳴る。


ヒヨちゃんが怒ったところなんて見た事ないし、想像したことも無かったから、目を見張ってしまう。


「え、っと・・・ヒヨ、ちゃん?」

おそるおそる聞く。


ヒヨちゃんは可愛い大きな眼を吊り上げ、腰に手を当てた。

ずいっと私に詰め寄る。


ナオ様もヒヨちゃんが怒ったところは見た事が無いらしく、目を見開いている。

ヒカルとシオンは面白そうに見物している。



「どこ行ってたの!?」

「どこって・・・【魔の島】・・・・・だよ?」

「行けたの?」

「うん・・・。あの、私達は元々は【魔の島】で生まれてて・・・」

「なんで行ってたの!?」

「く、クーデター起こしに・・・・・」


「なんでっ・・・なんでそんな大事な事、言ってくれなかったの!?」


その言葉が合図になったかのように、ヒヨちゃんの瞳から涙が滑り落ちた。



「ひ、ヒヨちゃんっ!?」

私はあわあわする。


どうして・・・・・

なんで泣いてっ・・・・・



「し、心配、したんだから、ねっ・・・・・」

ヒヨちゃんは、涙をこぼしながら、言葉をつむぐ。



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