守ってくれますか?
な、なんだよ、この音!!
俺の心臓、どうしたんだ!?

「王子様?どうしたんですか?」
ヒカリが心配そうに俺を見る。

「平気だ・・・・」
俺はかろうじて平静を装う。

「・・・そうですか・・・・
で、王子様、私に直して欲しいところ、言ってください!
できる限り、直しますので!!」

ヒカリが元気良く言う。

直して欲しいところ・・・・?

「鈍感なところと無自覚なところ。」

直せ。
マジで。

「だから!鈍感でも無自覚でもないですってば!!
次、お願いします!!」

・・・次、ってなんだよ。
直せよ!!

そう思いながらも、俺は考えた。

・・・・他に、直して欲しいところは・・・

「飲まないところ。食べないところ。寝ないところ。」
俺はキッパリ言った。

「・・・ちょっとずつ、直していきたいと思います。」
神妙な顔でヒカリは言った。

・・・よし。

「他にはありませんか?」
「他には・・・・」

・・・あ。

「俺のこと、王子様って言うのやめろ。
ナオと呼べ。」

『王子様』というのは、俺の名前じゃないから。

「ちゃんと、俺の名を呼べ。」
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