素敵彼氏の裏の顔
いつも淳ちゃんの側にいて、淳ちゃんの味方だったあたし。
淳ちゃんだけが正しいと思い、淳ちゃん以外の人には心を開かなかったあたし。
そんなあたしの思わぬ言葉に、淳ちゃんは言葉すら出ないようで。
引きつった笑いを浮かべていた。
あたしがなかなか兄離れ出来なかったと同様、淳ちゃんも妹離れに苦戦しているみたいだ。
だけど仕方がない。
こうやって人は成長していくのだから。
こうやって、大切なものを見つけていくのだから。
「畜生!!
今日仕事が終わったら、思う存分やりまくってやる」
淳ちゃんは悪態をついていた。
それにしても、思う存分やりまくってやるだなんて。
やっぱり淳ちゃんの女遊びは激しいみたいだ。
「淳ちゃんと付き合っていなくて良かったよ」
あたしはぽつりと呟いていた。