素敵彼氏の裏の顔
どうしてこんなことになってしまったのか。
弱いあたしは、優しい隼斗に必死ですがりついていたのだろう。
一人でも生きていける強い大人にならなきゃいけないのに。
暗い照明の下、あたしは烏龍茶を飲み干した。
身体中を焼き尽くすように巡っていたアルコールも薄まり、視界も次第に色を取り戻す。
「良かった。
少し落ち着いたみたいで」
向かいの席に座る隼斗はそう言って、ハイボールを少し飲んだ。
同い年だというのに、スマートでクールな隼斗はずっと歳上みたいで。
隼斗に淳ちゃんを重ねてしまいそうになり、あたしは慌てて首を振った。