素敵彼氏の裏の顔




でも……





「その隼人だけど、今日は高熱が出たらしくて学校来れないんだって」



「え!?」







そんな話、聞いてなかった。

何しろ、ここ一週間以上隼人と会っていないからだ。

もとから、あたしたちは頻繁に会う方ではなかった。

たまにメールを送ったりはしていたが、最近は隼人が忙しそうで会いたいとは言えなかったのだ。





お互い信じていればそれでいい。

そう思っていた。

そんな隼人だからこそ、あたしを心配させないようにと黙っているのかもしれない。

だけど、本当はそういうのが一番辛い。








それに……

嫌な予感がした。

本当は高熱なんかじゃなくて、誰かにやられたんじゃない!?

最近しばらく会っていなかったから、事態が急変したのかも。







そう思うといても立ってもいられなくなり、

あたしは教室を飛び出し隼人の家へと自転車を走らせていた。




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