シックスティーン

「葵ーー…離れても忘れないでね⁈」


そのあと、無事高校合格。
あたしはお父さんと市内にでることにした。

そんで今日が出発の日。
入学式を来週に控えた、余裕をもった旅たち…とゆうのは建前で。

本当は…お母さんに追い出されたから。

おとうさんは人がよすぎるとゆうか、
はっきりしない優柔不断なタイプで
あたしは優しくて好きなんだけど。

正反対のお母さんには限界だったみたい。

でも、送り出しくらいきてくれても
良かったのに。

あたしは空を見上げた。
面白くないくらいに青い。


ま、お母さんとの思い出なんて
ないけどね。



「葵、そろそろいくぞ。」

あたしは電車がきそうなギリギリのライン上から大きく下がる。

空をみてたから体がよろける。

「わかったお父さん。…あ、みんな元気でね。」


「葵…ふふ!やっぱ葵だ!アッサリしてて葵らしい!」


褒められたんだよね?

あたしは「ありがとう」と一言いって市内行きの電車に乗り込んだ。


あんまり混んでないっぽい。



「葵。」


あたしはお父さんに呼ばれて奥にはいる。
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