僕と彼女の秘密の物語。

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「そろそろ休憩しましょうか。喉乾かない?」


「……うん」



ある日の日曜日。

映画を見たあと、ぶらぶらウインドウショッピング。

彼女は僕に手を引かれ、どこかふてくされたような表情をしている。



「…まだ慣れないんですか、美乃梨さん」

僕がため息をつきながらそう言うと、彼女はキッと僕を睨んだ。



「あっ、あのねぇ!

こーゆー、手繋いで歩くとか、いかにもデートしてますみたいにアピールして、アナタこっぱずかしくないの?!」


「だって一応デートだし」


「そうだけど!

そうかもしれないけど!!」



こうやって2人で、資料室以外のところで会うのは今日で3回目。


その中で僕は、気付いたことがいくつかある。



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