【完】初めての恋は――。
私と同じ方角なのは、小百合先輩と前田先輩だけだった。


だからこの3人……

いや、4人で帰る事が、私が入部してからの習慣になっていた。


「終わりました?俺も一緒に帰ります」


「……弘樹も過保護だよな」


そう、弘樹もすでに部活は終わっていたはずなのに、なぜかいつも私たちの稽古が終わるのを待っている。


でも、前田先輩が言う過保護の意味が分からなかった。


私が首を傾げていると、小百合先輩に頭を撫でられた。


「亜美は気にしなくていいの。さ、帰ろうか」


よく分からなかったけど、気にしなくていいなら、まーいいか。



「……?帰りましょう」


今日もこの4人で帰ることになりました。


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