十二の暦の物語【短編集】
「んじゃーまた学校でー」

駅から出ると、祐雅が家の方向に体を向けてウチに手を降る
向き直って歩き出した祐雅の背中を見つめて、覚悟を決めた


『祐雅ッ!!!!』

すっごいビックリして振り向く祐雅に向かって全力疾走

『これっ』

バッグからさっき買った板チョコをわざと裏を上に向けて祐雅の手に押し付ける

祐雅は驚いて目を丸くしながら、ぎこちない動きで受け取ってくれた
チョコを見つめて、裏をひっくりかえして数秒後。ウチにゆっくり向き直った

「なぁ。コレって…」

『じゃっ!!!!』




祐雅に何を言われるか怖くて、振り向いて走り出した
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