雨情物語②<鯉患い>
鯉患い
雨が、降っております。

花冷えの今日、雨は止むことを忘れたかのように降り続いております。
そして忙しい人間たちは、晴れた空を忘れたかのように雨の中を歩いております。


「青空などとっくに忘れたわ」

あの、少し静かにしていただけませんか? リポートの真っ最中なのです。

失礼いたしました。


かくいうわたしも雨がアタリマエになった昨今、金糸でカボチャの馬車の刺繍を施してある紺色の傘と、赤いレインコートが定番になっております。



わたしは、雨の中を県民自然の森公園に向かって歩いております。





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